脳動脈硬化症による不眠
脳動脈硬化症による不眠について。
K.Iさん(83歳)男性の症例です。
元来健康であまり病気をしたことがなく、70歳をすぎるまで小・中学生に水泳を指導していた人です。
性格は几帳面で、今でも朝起きると乾布摩擦を毎日やっています。
3年位前に娘婿が事業に失敗して、本人にも経済的負担がかかり、将来のことを考えると不安になり、夜間羽毛 掛け 布団の中でも眠れなくなってきました。
来院した時は、不眠が続いたためか元気がなく、物忘れが多くなって困るということでした。
身体的な検査では、眼底検査で中等度の動脈硬化を認め、軽い腎機能の障害(これも腎臓の動脈硬化によるもの)がありました。
血圧や心電図には異常はなく、脳波もほぼ年齢相応の状態と思われました。
問診をしてみますと、娘婿との折合いが悪く、時々自分の財産をとられるような気がする、といっていました。
家族に様子をきーと、夜になると、自分の財産がねらわれている、財産がなーなってしまったと大騒ぎをするとのことです。
次の日になると全くその事を憶えていないというのです。
これは、脳動脈硬化症や老人痴呆などによくみられる"夜間せん妄"という状態です。